AniPAFE2023編集後記『真赤な愛しいひかり』編
AniPAFE2023に参加された皆様、編集&投票お疲れさまでした!
ここでは私が当イベントに置いて投稿した3作品について経緯だったり中身だったり諸々、綴っていこうと思います。
1週間近く経ってビックウェーブに乗り遅れた感はありますが...
どうでもいい事や言わなくていい事についても色々書いていくかもしれないので、そういった事が苦手な方はブラウザバック推奨です!
では...
【MAD/OPパロ】真赤な誓い【ウマ娘】編
まず最初に投稿した支援作から。
知ってる人は知っていると思いますが、私は2020年のAniPAFEでも『武装錬金』のOPパロをやっています。MAD投稿を初めて1年も経っていませんでしたが、そこそこのインパクトと再生数もあり、私の代表作の一つだと思っています。
今回はそこからのある種の成長を見せれた...のかな?
『ウマ娘』とこのパロの組み合わせを思いついたのは2年前の2021年、きっかけはテイオーさんでした。
だって...夕焼け模様が来ると、訳もなく『真赤な誓い』したくなりません?
ですが実行に移さなかったのは、前の『はめふら』から1年も経っていないから、また、近い時期にフル尺で別に『真赤な誓い』MADを投稿していたからでした。
しかし今回、それを行った理由...それは...
ネタが無かったからですが、なにか?
前のAniPAFEから約一年、特にMADにしたいアニメも合わせる曲もなく、何のアイディアも湧かなかったので過去のお蔵入りした考えをサルベージしました。
サビの一部だけ作って没MAD案としてTwitterに載せようかなくらいには考えてましたが...
そんなこんなで8月の初め、この子を作り始めました。
作り始めのベースは前の『はめふら』の時の物を使用。
ですが文字のフォントや大きさ、位置、切り替わりのタイミングなどほぼほぼイジったので同じところはそこまでないかと。
それぞれのキャラの配置は行き当たりばったりというか、当初のざっくりとした構想とは離れてると思います。
初めはカノープスも「ありったけの想いを〜」で、スズカさんの下にいる予定でしたし、沖トレ&ウオスカの部分はオペラオーさん&アヤベさん&ドトウさんにしようかと思ったり。
逆にブロワイエ~ライスはすんなり入ってそのままでしたし、ゴルシに至っては上記のテイオーと同じく作る前からあの扱いは決まってました。
最後のシルエットが駆ける部分も、最初は脚を動かそうかと考えていたから今となっては恐ろしい…
スぺさんの決め顔はレース中で良い感じに当てはまる絵が無かったので出走前のゲートの様子を使用。意外と違和感ないし、超このシーンを見てるって人以外は気付かないでしょう。(驕り)
そんなこんなで出来てきた動画はいつもOPパロでお世話になっているもんじゅさんに提出。
「ここのテロップミスってるね」「いや、ここはそのままで良いんすよ」的なやり取りを取りつつ出された修正案が...
『オペラオーさんの汗を消す』
『元OPテロップの様に裏に黒字を追加すること』
でした。
……いや、そこは私も作ってる時に思ったけど、絶対難しくメンドイやつやん…だからやらなかったんよ...
でもトライした。
結果、やれた。できちゃった…
おかげでイイ感じに完成度の高い動画にできたと思います。
今見ると黒地なしって凄く味気ないっすね。
テーマは『変わらず燃え続ける炎』
これも3年前の『はめフラ』MADを意識して。投稿日時も同じにしてたりします。
同じテーマでも『はめフラ』は「この時代に『武装錬金』OPパロをした事に対して」、『ウマ娘』は「私のMADへの姿勢が昔と変わらない事を祈って」と地味に違っています。
ちょっと鎮火しかけてるんですけどね…
何人かの方の「本参加の方にしないの?」的な呟きを見かけましたが、私は最初からそんな気はしなかったですね。どうしても他にネタがないけど、参加したい時の最終手段くらいの位置づけ。
理由としては
・選曲…と言うより選OPパロだけど、『真赤な誓い』自体汎用性高いものだからなぁ…「何よりもマッチしてる!」感は薄い。
・構成賞もなにも全部元OPのパクリじゃん。
・演出賞もなにも(ry。大体あそこは技術もりもりの静止画MADの領域だろうから無理だね。
・諧謔賞なんて、ギャップ狙いの『はめフラ』でダメだったんだからこの子にはもっと無理でしょ。もっとぶっ飛んだ人達にすり潰されるって。
・再現率とかも全部元OPありきの評価だからなぁ...
私のOPパロMADは堅実で真面目、逆に言えば尖ったものがないのでAniPAFEにおいて、もう特に何の期待もしてないです。多分これからもOPパロで勝負することはないんじゃないかな。
愛着はあるし、いい動画だと思ってはいるんですよ?あくまで「AniPAFEにおいては」です。
まあ、本参加するつもりだったらもんじゅさんに添削を依頼することもなかったでしょうし(AniPAFEは私の戦いだから自分一人でやりたい)、これはこれで良かったんじゃないかと。
だが本参加していたら何処かに入り込めただろうか?今となっては真相は闇の中…
【MAD】愛しい人へ【クレヨンしんちゃん】編
続いて参加一作目。
始まりは9月初めAniPAFEの投稿期間が始まった頃でした。
…ネタがねえ!
そう思ってた訳ですが、曲集めの為に拝見して回ったフォロワーさんのMADを急いで再確認してる際に、
「D.S.Kさん、なぜさん、ゆきのふさん、maruhanaさん…ゆきのふさんかぁ…(真っ先に『planetarian』MADが思い浮かぶ)」
「『愛しい人へ』ねぇ………………………………やってみるか」
といった経緯となり製作に至る訳ですね。
去年の編集後記でも書きましたが、AniPAFEで恐らく強いとされるのは『圧倒的な武器を持っている』か『誰にでもわかるようにストーリーを伝え感情移入される』かだと思っています。
今回も私がそこそこ得意とする後者を目指して2つのMAD製作しています。
…まあ、急ごしらえでそれ以外なにも持ってないだけとも言えますが。
導入とイントロは短くしたロボとーちゃん登場シーンととーちゃん改造計画を見せる。この土台だけあれば後は視聴者のみの想像だけで何とかできるし、歌詞がそれを後押ししてくれる。
一番の歌詞は、ロボとーちゃんを受け入れ傍にいるしんのすけ、急にロボットになった現状に打ちひしがれるものの息子の為に変わらず体を張るひろし、それを見て思い直すみさえ。それぞれが「変わりゆく世界 変わらない人の温もり」に合ってますね。
継ぎ接ぎで人を消したり動きを変えてるけど、初見じゃ絶対分からないっしょ(小っちゃいこだわり)
間奏部はなかなか難しく、一番最後に埋めた部分になりました。みさえと家に受け入れてもらえた感が欲しいけどシーンが足りなかった!
そこでロボひろしがいなくなった犬小屋と後に使う親子の腕相撲の前のシーンを使い、そんな様子を取り敢えずなんとなく演出。
『大人になれば寂しくないと思ってた』
2番のここの歌詞は『ロボとーちゃん』だけでは賄えないと判断し、別のクレしん映画『オトナ帝国の逆襲』から使用して、家族の大切さを再確認したように。
ロボとーちゃんも記憶の共有を行ってる訳ですから、この記憶も持ってたでしょうという想定。
『変わりゆく世界 「あっ!お前、俺の記憶をコピーしたロボットじゃねぇか!」』
『変わりゆく世界』は人間のオリジナルひろしが目覚めた事で崩れゆくロボとーちゃんの価値観と日常を意識。
その後に歌詞は『変わらない人の繋がり 大切にしたい』と繋がるのですが、この状況には合わないと思い、ひろしの台詞が割り込むように合わせてインスト版に移行、完全削除へ。
2つ目の間奏では3番での腕相撲に繋がるまでの過程をセリフも交えて詰め込み。
劇中、しんちゃんは2人の父親を「とーちゃん」「ロボとーちゃん」と呼び方を変えて区別してるのですが、ロボとーちゃんも間違いなく父親だった、壊れたロボひろしを見てそんな言い換えも忘れて思わず漏れた、そんな意味を含めてはラストは「とーちゃん?」に。
「男の勝負は手加減無しだゾ 正々堂々と」
「分かったよ 蹴りをつけよう」
3番のほとんどの構成はこの曲との組み合わせを思い付いた一番最初の時点でほぼほぼ完成して、そこからほとんど変更は無いです。
ここでは『もう壊れて助からない事はわかってるけど、そんなことは関係なく手加減無しで挑む』ロボひろしと『1度完膚なきまでに負けていて勝機なんて見えないけど誘いに乗る』ひろし、そんな2人の互いの存在を賭けた真剣勝負を強調。
『 「ありがとう」勇気をくれた 愛しい人へ 心から贈りたい言葉』
腕相撲に負けたことで、自分のジンセイと父親としての役割に終わりが来たことを察したロボひろし。そんな彼の一種の走馬灯。
コピーである彼も覚えているであろう数多くの日常や映画での冒険を、視界同様壊れゆく記憶領域を意識してノイズやぼかしを入れる。
どのシーンもそうですが、ここはあくまでロボとーちゃんの旅路と記憶なので素材は『オトナ帝国』から『ロボとーちゃん』までに限るよう範囲意識。
『変わりゆく世界 変わらない人の温もり確かに感じた 愛しい人』
今回のテーマは『ひとりの男のジンセイ』
『一人の男の人生』としなかったのは彼がヒトではあるが、完全な人間ではなかった為。
彼自身にもオリジナルと寸分たがわぬ記憶や想いがあり、ひとつの分岐で別れただけで彼も間違いなく『野原ひろし』だった。
ロボひろし自身にとっても、訳も分からずロボにされ、その後の息子の成長を見ることもできず亡くなる訳ですから、単なる映画オリキャラの登場と退場とは割り切れない…
そんな『もうひとりのひろし』の始まりから終わり、そして記憶と過去を意識しての編集、今回のテーマとなります。
【MAD】ひかり【オネアミスの翼】編
もう1つの参加作。
このMADの起源は比較的古いです。
3年前の2020年頃ですが、私は翌年以降も『planetarian』MADを作ろうと考えており、2021年に投稿した『愛をこめて花束を』、そして『宇宙』をテーマにした複合MADを構想していました。
その複合MADに合わせる曲は暫くの間、決まってなかったのですが、以前から知っている倉庫番さんの『ポケットの中の戦争』MADを見直した時に歌詞でラスサビに当てる情景が浮かび思いました。「これだ!」と。
月日が経ち、2023年。
あの複合MADを出せば今年も『planetarian』MADノルマは達成されるし、『宇宙に羽ばたく人類の夢』とか付ければテーマ賞は頂きだし、「ネタがねぇなぁー」なんてほざきながらも「いざって時はこれがあるぜグフフ」なんて思ってました。
ですが、6月1日。
Keyが二次創作に関するガイドライン改訂、公開。
音声を使用する二次創作に対して禁止喚起が行われました。
…………オワタ\(^o^)/
ドラマCDですが、『planetarian』の音声は2番の前半とラストを担当していたのでこのMAD計画は完全におじゃんとなりました。
そんな私でしたが、
「作ってて思うけど、これ『曲+名言集』って感じで個性やMAD感薄いよなぁ…」
→「じゃあ、いつも通りどれかの作品に絞りゃいいんじゃね?」
→「そうなると『オネアミスの翼』かな」
となり、おじゃん後に切り替えて行く事になります。
ですが、2番の後半からロケット打ち上げまでを荒削りながら作ったところで「なんか無理そうじゃね?」となり暫く放棄することとなります。
9月に入り…
色んなアニメ見たけどやっぱりネタが無え!
そこで保留した今作品をサルベージ、9月中旬から参加作として急いで作ることとなりました。
一番部分
『オネアミスの翼』はいい意味で濃密なので台詞入りでストーリー補完。
重要だったのは
・宇宙軍の実績は酷いものだし、士官達も皆やる気がなかった
→ここからの成長を見せる為
・シロツグも初めはリイクニに感化されたのがきっかけ
→リイクニの立ち位置を明確化
・将軍だけは初めから本気だった
→これが無いと上の命令にただ従い、ただ真っ先に逃げようとしたと見られる(?)
どれも後のシーンに活きてきてると思っています。
『無数の出来事と 誰かを導くひかり』
シロツグにとってリイクニは自分を導く『ひかり』だった。多少動機は不純かもだったけど2人が出会った事ですべては始まった。
二人の関係や数々の事件、打ち上げに向けての準備、本当に無数のようにあり、色々話したい、だけどそれを飲み込み「いってきます」とだけ告げる。
今回のMADは同じ曲『ひかり』を2バージョン使っています。
複合の時からそうでしたが、2番から余裕のない壮大感が欲しいけど、正直1番では要らねえ。
そのため、リイクニとの別れで『PIANO版』から『通常版』に切り替わるのですが、これが思わぬ副産物!二人の別れから章が変わり、壮大な物語が始まる感が出てる!
2番前半も補足用の台詞入り。
ここが抜けていると初見じゃ「なんでこの人たち態々国境近くにロケット置いてるの?バカなの?」と思う人もいる(?)ので彼らにとっても不本意な様子を残す。
台詞も色々入れたかったですが、「駐留軍が川を超えました」で即落ち二コマ感が出るのでそこを注意して調整。
「下らぬ事だ。命を懸けて割が合うものじゃない」
「嫌になった奴は帰れよ。俺はまだやるんだ!」
この作品で私が一番好きなシーンは多分この打ち上げ中止を撤回するところです。
初めから本気だった将軍が(おそらく部下たちのために?)「下らぬ事」と言い夢を諦め、「ここ(宇宙軍)で死にたくないな」と言ってたシロツグが一人だけ諦めず、他の士官やスタッフもそれに続くという対比が大好き。
互いにそれぞれの過去と決別しようとするのが...
「やってみるか。秒読み戻せ」
「「「やったあああああ!!!」」」
ここで曲の音量が上がるんですけど、これ台詞と混ざったり音割れするのを防ぐために下げていたのを100%に戻しただけなんですよね。
だけどなんやかんやでこれからの盛り上げに貢献してる思わぬ副産物!(2回目)...だよね?
『明日になれば陽はまた昇る 誰もが未来への夢を見る』
てけとーに入れただけですけど、『明日』に合わせてスイッチ切り替えで音ハメになってるの好き。
『陽はまた昇る』で敢えて落とされる敵味方の戦闘機。
『誰もが』はもちろんロケット打ち上げに携わる全ての人達。
その後は原作と同じくシロツグの放送で締め。
最後に
そんな感じでMADに対するちょっとしたあとがきは終わり。
今回の自分のMADに対するマイナスな想いは、『しんちゃん』MADの1,2番サビでストーリーを進めるためとはいえ少々淡々とした感じが出た事。
『オネアミス』では状況説明の為とはいえ台詞に頼りすぎ感が出た事。
私はたまに見える『MADというより曲+名場面集』が嫌いなのでそういった感じからは離れたかった...
切り貼りMADは少々の台詞を挿入しながらもそれに頼り切らず、あとは歌詞とのシンクロや構成、音ハメで魅せるのが真に強いMADだと思っているので。
正直、今年の子達は去年のAniPAFE参加作には及ばないと思っています。それくらいあの子達は強かった。
それでも何もないなりにできることはやった。
果たしてそんな彼らが何処まで行けるのか...
2023年11月4日(土)20:00 ~ 24:00 「部門賞発表」
2023年11月5日(日)20:00 ~ 24:00 「総合賞発表」
乞うご期待!
最後にアンタらに一つだけ伝えたい...
...ネタ(良アニメと曲)ください
まずはAniPAFE参加作から探すか…
最後までのご閲覧、ありがとうございました!